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2018年12月17日 公開

ご存知ですか?損をしない年金のもらいかた

私たち国民の老後の支えとなる年金ですが、その仕組みはちょっと複雑です。大切な年金で損をしないためにはどうしたらよいか、具体的な質問を例に、社会保険労務士の遠藤起予子先生に解説してもらいました。

Q.年金は何歳からもらえるんでしょう?

私は昭和31年10月生まれです。先日62歳になり、日本年金機構から手続きの書類が届きました。年金は65歳からと思っていましたが…。同級生の妻はすでに年金をもらっているようです。(札幌市西区/62歳/男性)

A.年金の受給年齢は、生年月日、性別、厚生(共済)年金の加入期間などで変わります。

「特別支給の老齢厚生年金」という制度により65歳前に受給できる方がいます。年金の支給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、支給開始年齢を段階的に、スムーズに引き上げるためにこの制度が設けられました。

「特別支給の老齢厚生年金」を受け取るためには以下の要件を満たしている必要があります。
◎男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと
◎女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと
◎受給資格期間(10年)があること
◎厚生年金保険等に1年以上加入していたこと
◎生年月日に応じた受給開始年齢に達したこと


該当される方は65歳前に受給できる可能性がありますので、お近くの年金事務所などにご相談ください。

Q.65歳前に年金をもらうのは損?

友人に「65歳前に年金をもらうのは損だから、手続きしないほうが良い」と言われました。早くもらうと減額になるのでしょうか?(札幌市清田区/63歳/女性)

A.特別支給の老齢厚生年金は65歳までにもらう年金です。

特別支給の老齢厚生年金をもらっても損することはありません。手続きをしないでいると時効(5年)で消えてしまいます。
65歳から受給できる「老齢基礎年金」を65歳前に受給する「繰上げ請求」を行うと、将来的に受け取れる額が少なくなることがあります。

繰上げ請求とは?
原則65歳から受給される基礎年金を早く受け取る制度。早い時期から年金がもらえる代わりに、一定の割合で減額されます。

【本来の請求】
「特別支給の老齢厚生年金」の制度に該当する方は、60歳から65歳までは「特別支給の老齢厚生年金」のみを受給し、65歳以降に国民年金(基礎年金)と厚生年金を受給します。

【繰上げ請求(全部繰上げ)】
本来は65歳以降に受給する国民年金(基礎年金)を前倒して、65歳になる前に受給します。早く受給できる分、支給額は請求月に応じて減額されます。「特別支給の老齢厚生年金」の制度に該当する方は、60歳から65歳までは「特別支給の老齢厚生年金」と前倒した国民年金(基礎年金)を受給します。

Q.働いたら年金は減額になる?

現在は無職で年金をもらっています。就職先が見つかりそうですが、働いたら年金は減額になりますか?(札幌市南区/67歳/男性)

A.厚生年金の被保険者であれば減額の可能性があります。

勤務先で厚生年金に加入すると、在職老齢年金の仕組みにより年金の一部または全部が停止されることがあります。停止になるかどうかは年金額、標準報酬月額(給与額)によって変わります。なお、家賃収入などは給与に該当せず、年金停止の対象になりません。

厚生年金に加入した場合(賞与なし)

60〜65歳までの在職老齢年金の仕組み
「1年間に支給される年金(特別支給の老齢厚生年金)を12カ月で割ったもの」と「標準報酬月額(※)」の合計が28万円以下であれば年金停止にはなりません。

例)63歳のAさん

年金(1年間)は60万円(特別支給の老齢厚生年金)
月給は20万円

(60万円÷12カ月)+20万円=25万円 ≦ 28万円 ⇒ 年金停止にならない!
65歳以上の在職老齢年金の仕組み
「1年間に支給される年金(国民年金、加給年金等を除く)を12カ月で割ったもの」と「標準報酬月額(※)」の合計が46万円以下であれば年金停止にはなりません。

例)68歳のBさん

年金(1年間)は154万円(国民年金70万円+厚生年金84万円)
月給は30万円

(84万円÷12カ月)+30万円=37万円 ≦ 46万円 ⇒ 年金停止にならない!
※給与や残業代を含む平均的な月収額

遠藤先生からのアドバイス
年金で損をしないために大事なことは3つ!

その1
「友人から聞いた」には気を付けましょう!

似たような境遇だと思っても、年齢や性別、働いてきた年数など、わずかな違いで当てはまる人とそうでない人がいます。
その2
家族構成による違いを確認しましょう!

本人が受給を開始した時点で、65歳未満の配偶者や18歳未満の子がいる場合に年金額が加算されるなど、家族構成によってもらえる金額も変わってきます。
その3
忘れている記録がないか確認しましょう!

1カ月だけのアルバイトをした方、複数の旧姓がある方などは要チェックです。たとえ会社が無くなっても年金記録は残っています。気になったら確認してみましょう。

年金について相談するときは

年金について対面での相談をご希望の方は
地区の年金事務所または「街角の年金相談センター」をご活用ください。

◎各地区の年金事務所
◎街角の年金相談センター 麻生/札幌市北区北38条西4-1-8
◎街角の年金相談センター 札幌駅前/札幌市中央区北1条西2-1 札幌時計台ビル4階
※便利な予約相談をご活用ください
⇒予約ダイヤル0570-05-4890

おはなし

遠藤起予子社会保険労務士事務所
特定社会保険労務士
遠藤 起予子(えんどう きよこ)
札幌生まれ。
生命保険会社の営業を経て、2002年に社会保険労務士を取得、開業。
社内制度の整備などの企業支援、道内でセミナー講師として活動。
一児の母であり、女性の再就職・人材育成などのセミナーで活躍しています。
※この記事は2018年12月時点の法令に基づいています。法改正などにより基準額等が変更になる場合がありますのでご注意ください。

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