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バイトがあって今がある SHERBETS (Vo./G.)浅井 健一さん

2016年3月14日 公開

ツラいバイトもこなせたのは
仲間と夢のおかげだよ。

SHERBETS(Vo./G.)浅井 健一さん
今年1月に記念すべき10枚目のアルバムをリリースしたロックバンド「SHERBETS(シャーベッツ)」。そのボーカル&ギターとして活躍する“ベンジー”こと浅井健一さんが札幌を訪れた。

人生最初のアルバイトは
ケーキ屋さん!

伝説的ロックバンド・BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)のフロントマンとしてデビューし、現在はSHERBETSを率いて精力的な活動を展開する浅井健一さん。楽曲の世界観はストレートで時に攻撃的。アルバイト経験もさぞかし硬派なものが多いのかと思いきや、高校中退後に初めて選んだ職場はケーキ店だったそう。
「若いころはオレ、結構お茶目だったんだわ(笑)。ケーキ屋を選んだ理由? 何か楽しそうじゃん。店ではオレが一番下っ端だったもんで、イチゴのヘタ取りとかグレープフルーツの皮むきとか、下ごしらえが中心でね。グレープフルーツの良し悪しは、今でも持っただけですぐ分かるよ(笑)。でね、その店にケーキ作りの修行に来てるS君っていうヤンキーの先輩がおったの。S君にはよく名古屋のディスコとか連れてってもらって、照ちゃん(※)とはその店で知り合った。あの時、出会わなかったらブランキーは結成されてないかもしれんね」
先輩からは他にもさまざまな遊びを教わったと懐かしそうに振り返る浅井さん。地元である名古屋では他にコンビニやプールバー、工場でのアルバイトを経験した。
「配電盤みたいなものを作る仕事もしてたよ。工場の作業って製品の一部分しか作らないから、全体像が分からないじゃん。そういう意味で達成感みたいなものは感じにくかったけど、こういう職場で頑張ってる人もいるってことを知ったよね」
※BLANKEY JET CITYのメンバー、照井利幸(B.)さん

「イカ天」の収録には
バイト先の現場から直行

浅井さんは20代前半でプロになることを夢見て上京。東京で初めて携わったのは建設現場でのアルバイトだった。
「建物の壁とか天井にグラスファイバーの断熱材を吹き付ける仕事をやっててさ。時給は高かったけど、身体にはあんまり良くなかったかも(笑)。夜はバーの仕事もやったよ。ママさんがとっても良い人で、誕生日に靴下をくれたりすんの。酔っ払いの相手をするのは面倒くさかったけど、店そのものは好きだったね。皿の洗い方とか、酒の作り方とか、教わったことも多かった」
BLANKEY JET CITYがデビューするきっかけとなったのは、当時テレビで絶大な人気を誇っていたバンド対決番組『いかすバンド天国』。浅井さんらは同番組で次々にライバルバンドに勝利し、大手レコード会社との契約を勝ち取った。
「デビュー直前まで続けていたのはとび職のアルバイトかな。ペンキの付いた作業服を着たまんま、現場から直接テレビ局に行ったこともあったね(笑)。足場を組み立てる作業がメインなんだけど、オレらバイトだからその日によって現場の場所が違うわけ。朝、事務所に行くと“今日はここ行って”って地図を渡されて、自力で現場まで行くの。おかげで東京の道には相当詳しくなった」
当時はバンドメンバーの照井さんも同じバイト先に勤務。現場へ向かう途中の車内ではよくイタズラを仕掛けていたそう。
「朝が早い仕事だから現場までの移動中は運転手以外みんな寝るんだけど、オレが運転する時は車が飛び跳ねるような段差のある踏切をわざと通ってみんなを驚かすの。照ちゃんなんか、よく“うわー!”ってビビってた(笑)」

「バイトが楽しい」って
聞いて驚いたよ(笑)

仕事の思い出と共にさまざまなエピソードが飛び出す浅井さんだが、アルバイトを通じて得たものは何だったのだろうか?
「バイトで得たもの? んー、ないね(笑)。でも、そうそう。とびをやってる時にペンキ職人の爺さんがいてさ。すごく大先輩なんだけど、見えない部分とかズルしてペンキ塗らんのよ。爺さんでもサボるんだって、その時思った(笑)。世の中いろんな奴がいるっていうのはバイトで知ったことのひとつだね。バイトを選ぶ基準? んー、給料も大事だったし、内容も大事だけど、結果が見える仕事って良いよね。(建設)現場もそうだし、農家とかさ。やることは大変だけど最後は実りがあって報われる。でも、世の中には途中しか見えなくて、喜びが少ない仕事もあるじゃん。だけど誰かがやらなきゃいけないし、生きていくためにそういう仕事を選ぶ人もいるよね。ラクして金稼げたらいいけど、そんなのないからさ」
アルバイトの思い出は楽しいことより、ツライことのほうがずっと多かったと語る浅井さん。しかし最近、その見方が変わるような出来事もあったそう。
「娘が服屋でバイトしてんだけど、毎日スゴく楽しいって言うわけ。オレん時はツラいコトばっかりだったから、世の中にそんな良いバイトがあるんだって驚いた(笑)」
浅井さんにとってそうした苦しい時代を乗り越える原動力となったものは何だったのだろう?
「照ちゃんだったり、他のバイト友達だったり、同じ職場に良い仲間がいるとツラくても乗り越えられるよね。それにオレは音楽やるって夢があったもんで、頑張れたんじゃないかと思う」
ニューアルバムに収録された楽曲のひとつ「COWBOY」は、実は浅井さんが上京し、バイトに明け暮れた自らの経験をリアルに描いたもの。夢を持って働く人は必聴の一曲だ。

★浅井 健一さんの思い出バイト★

ケーキ店
働いてたのは10代後半。地元では結構大きなケーキ屋さんだったね。
断熱材の吹き付け
東京出て最初にやった仕事だから印象深い。「COWBOY」で歌ってるのはこの時期。
とび職
照ちゃんと一緒にやってたバイト。イカ天に出てたのはこのころだね。

<プロフィール>
SHERBETS

BLANKEY JET CITY活動中に浅井健一のソロワークとしてSHERBETS結成。メンバーは、浅井健一(Vo./G.)、福士久美子(Key./cho.)、仲田憲市(B.)、外村公敏(Dr.)の4人。結成から現在まで度々活動期間と充電期間を繰り返すも、今年1月には10枚目のオリジナルアルバムをリリースした。

<インフォメーション>

●最新リリース情報
SHERBETS ニューアルバム
「CRASHED SEDAN DRIVE」

●初回限定盤 CD(11曲)+DVD(22曲)+ステッカー VKCS-10059/4,320円(税込)
●通常盤 CD(11曲) VKCS-10060/2,916円(税込)

2016年1月20日発売

バイトがあって今がある

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