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バイトがあって今がある シンガーソングライター あいみょんさん

2017年5月1日 公開

バイトをしながら夢を追いかけている人に、
少しでも夢を届けられる存在になりたい。

シンガーソングライター あいみょんさん
取材協力/BISTRO 晴 TERRACE(札幌市中央区南2条西5丁目テラス2.5ビル 3F)
歌唱力やメロディーもさることながら、時に胸をえぐるような激しい歌詞が多くのファンを惹きつけるあいみょんさん。彼女が語ったアルバイト経験から、ピュアな素顔も垣間見えた。

稼いだバイト代は、K-POPの遠征費に

あいみょんさんは兵庫県の出身。かつて歌手を夢見ていた祖母や音響関係の仕事をする父に囲まれて育ったことから、音楽はごく身近な環境だったという。
父はバンドでギターも弾いていましたし、母がボーカルとして歌う姿を見たこともあります。そんな家族に影響を受け、中学生になると簡単なコードが載っているギター楽譜を買ってきて『スピッツ』さんの曲などを練習するようになりました」
けれど、音楽を職業にするという考えは頭をかすめたことがなく、「成功する人なんて一握りだから、自分には無理やろと思ってました」と冷静に自己分析していたそうだ。それでも音楽は大好きで、高校に進学してからは自ら曲作りも始めたと話す。ちなみに、当時ハマっていたのは意外にもK-POPだったそうで、東京へライブを見に行くための遠征費はバイトで稼いでいた。
「最初のバイトですか? う〜ん…飲食店だったような気がするけどハッキリとは覚えていないです(笑)。あと高校に入ってしばらくしたころに、老舗のお蕎麦屋さんで働きました。確か友達がいるからって理由で始めて、1年くらい続けたのかな。接客は得意じゃなかったんですけど、常連さんのこだわりとか注文のクセは出来るだけ覚えようと気配りの面を頑張りましたね」
あいみょんさんは高校2年生に上がると、競馬場やイベント会場で展開するキッチンカーの店先で、フードメニューの唐揚げややきそばを販売するバイトを始めた。それをメインに、飲食店などを掛け持ちすることが多かったと振り返る。

夏フェスの会場で、「次はステージに立つ」宣言!

高校卒業後、あいみょんさんはキッチンカーの販売バイトでフリーターとして生活しながら、楽曲作りや歌と向き合っていた。ステージに立つことへの淡いあこがれはあったが、人前で歌う機会には巡り会えず、お披露目の仕方も分からなかったとか。そんな彼女に転機が訪れたのは18歳の夏。
「専門学校に進学した友人から学校のアコースティックライブに出演してみないかと誘われたんです。しかも、そのライブで私が歌っている映像をYouTubeにアップロードしてくれていたみたいで。それがたまたま音楽事務所の目に止まって連絡をもらえました」
音楽事務所から声を掛けられたことで、あいみょんさんのスイッチがシンガーソングライターを目指すモードへと一気に切り替わった。とはいえ、すぐにデビューが決まるわけでも、CDが発売されるわけでもない。しばらくはキッチンカーの販売バイトで生計を立てながら、音楽活動に取り組んでいた。
「バイト先の人とは本当に仲良しで家族みたいな存在でした。高校を卒業してからは名古屋や九州へ出張販売に出かけることもあって、いろんな場所に行けるのが楽しみだったなぁ。上司や同僚は私の音楽活動を応援してくれていて、急にスケジュールが入って休まなければならなくなった時も“いいよ”と融通を利かせてくれました」
キッチンカーで出向く先は競馬場が多く、動物が好きなあいみょんさんは馬が頑張って走る姿を見守るのもお気に入りだった。時には音楽の夏フェス会場に出張する日もあり、「私は出演する側を目指しているから、次にココに来る時はステージに立ってみせます!」とお客様に宣言したこともあったと笑う。
「2015年3月にインディーズデビューしてからは音楽の仕事が少しずつ増える反面、バイトに入る回数が減っていきました。本来はうれしいことなんですが、まだまだ売れていないし、ウチは大家族だから家にお金も入れたくて、バイトをしたいな〜、でもライブや練習もあるしな〜って葛藤で揺れていましたね(笑)」

メジャーデビュー後もバイトをしてみたい!?

音楽活動を本格化させてからおよそ3年後。あいみょんさんの楽曲は多くの人の耳に届くようになり、2016年11月には異例ともいえるスピードでメジャーデビューを果たした。上京に伴ってキッチンカーの販売バイトを辞めることになった時の一言は、「私が大物になったら、コンサート会場にキッチンカーを呼びます!」職場への深い愛着がうかがえる。
「メジャーデビューしてからも、たまにバイトをしたいって思うことがあります。映画が好きだからチケットのもぎりをやってみたいとか、パンに目がないのでベーカリーで働いてみたいとか。バイトは興味のあることに触れられますし、どんな職場でも人とのコミュニケーションが磨けるのがプラスになりますよね。私は年上の先輩と話すことが多かったから、目上の人への接し方で困ったことはないんです」
取材中、ふと窓の外に目をやり、「北海道に来たのは三度目。別の国みたいにきれいです」とつぶやいたあいみょんさん。とりわけ食が魅力的で、市場に寄ってカニやホタテを買い込み、家族にたくさん贈ったというエピソードも披露してくれた。
「こんな風にライブやプロモーション活動で多くの場所に行くようになってから、“いつかあいみょんの音響を手掛けてみたい”とか、“美容の勉強をしているから将来ヘアメイクをさせて”って言葉をもらうようになりました。過去の、私と同じように、今はバイトをしながら夢を追いかけてる皆に、少しでも夢を持ってもらえる存在になれたんだと思うと、音楽をやっていて良かったという気持ちが心から湧き上がってきます」

★あいみょんさんの思い出バイト★

蕎麦屋
高校生のころに始めたバイト。給料は当時好きだったK-POPの東京ライブを見に行くための遠征費に使っていました。
キッチンカーの販売
競馬場やイベント会場で、唐揚げや富士宮やきそばを売っていました。計算が苦手なので先輩から「会計が合ってへんやん」と叱られたことが何度も(苦笑)。

<プロフィール>
あいみょん

1995年生まれ。兵庫県西宮市出身のシンガー・ソングライター。2015年3月、タワレコ限定シングル「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」をリリースし、19歳でインディーズデビュー。過激な歌詞が話題となり、オリコンインディーズチャートでトップ10入り。2016年11月、1stシングル「生きていたんだよな」でメジャーデビュー。2017年、映画「恋愛奇譚集」の主題歌を担当。
公式サイト 
http://www.aimyong.net/

<インフォメーション>

●最新リリース情報
「愛を伝えたいだとか」
■WPCL-12606 1,080円(税込)

バイトがあって今がある

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