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バイトがあって今がある THEイナズマ戦隊 Vo. 上中丈弥さん

2017年6月12日 公開

その努力は誰かがきっと見ている。だから、
『オイ!!オマエ!!がんばれや!!』

THEイナズマ戦隊 Vo. 上中 丈弥さん
北海道で結成し、メジャーシーンへと駆け上がったバンド「THEイナズマ戦隊」が今年、活動20周年を迎えた。
歌はもちろんトークにも定評のあるボーカル上中丈弥さんの痛快バイトエピソード。

初バイトの上司にあこがれ料理人の道を目指す!?

THEイナズマ戦隊は1997年、酪農学園大学に在学中だったメンバーによって結成された。上中さんの他、山田武郎さん(G)、中田俊哉さん(B)の3人はそろって大阪の高校から進学し、大学の軽音部で久保裕行さん(Dr)に出会い現在の形に。メッセージ性の強い歌詞とサービス精神に溢れたステージパフォーマンスで人気を集め、結成当初から北海道のインディーズシーンを盛り上げた。上中さんが初めてバイトを経験したのはそれより前、大阪で過ごした高校時代のことだった。
「先輩の紹介で洋食屋さんの厨房で働いてました。野球部やったし、音楽もやってたから、そんなに頻繁ではないですけどね。仕事はめっちゃ大変でした。オーナーシェフが厳しくて、『床濡らすな!』とか怒られるんですよ。俺、洗い場担当やったから、どうしても水飛ぶでしょ?それなのに『濡らすなって!』と思って(笑)」
生まれて初めてのアルバイトを通じ、お金を稼ぐことの大変さを実感したという上中さん。何度も怒られたというシェフに対しては怖さの反面、あこがれの気持ちも抱いていたのだそう。
「厨房で次から次に料理をつくるシェフを見て『カッコええな〜!』って気持ちもあったんです。本気で料理人になろうかと思ったこともあって、調理学校のパンフレットだけは取り寄せました。授業料見て『うわ!高っ!』って思って、やめましたけど(笑)」
洋食店のアルバイトは高校1年から卒業まで継続。キツい仕事ではあったが、辞めたい、逃げ出したいという気持ちにはならなかった。
「俺、そういうの思わないんですよ。確かに大変なんですけど、仕事ってそういうもんやろと思うんですよね」
実際、上中さんはひとつの仕事を長く継続するタイプで、経験したアルバイトの数そのものは多くはないという。

夢を追いかけていた日々を支えてくれた
カラオケ店バイト

高校を卒業した上中さんはメンバーの二人とともに進学のため北海道へ。当時の様子をこう振り返る。
「地元の人には申し訳ないですけど、正直、エラいところ来たな〜!って思いました(笑)。そのころはインターネットも普及してないし、大学がある『江別』がどんなところか全く分からない。やたら道が広いな〜とか、畑ばっかりやな〜とか、そんな印象でした」
大学生活の中心はもっぱらバンド活動だったと上中さん。授業には「出席だけ」してバンドの練習に励み、楽曲作りやライブに取り組んでいた。そんな上中さんがアルバイトをしていたのは江別市内のカラオケ店。友人の紹介で始め、大学卒業後も1年ほどは続けていたという。
「学生時代は夕方から深夜まで、卒業してからは1日12時間くらい働きました。日中はスタッフが少ないんで、3階建ての店を一人で回すんです。受付から飲み物の対応まで、一人で全部。夕方になるとようやく他のスタッフが来ます。だいたいいつも深夜までバイトして、それからメンバーとスタジオに行って練習。家に帰るのが朝の4時位かな。でも興奮しているから眠れなくて、明け方に曲作ったり、歌詞書いたりして…。その時期が一番、音楽に向き合っていたというか、俺にはこれしかないんや!という気持ちになっていて。北海道時代の一番の思い出ですね」
一緒に働いていた上司やバイト仲間は、ライブのスケジュールに合わせてシフトを調整してくれたり、店にポスターを貼って応援してくれたりと、大きな支えでもあった。ライブに足を運んでくれたことも、一度や二度ではないという。
「就職活動をしなくても生きられたのはこのバイトのおかげ。自分が追いかけている夢を応援してくれるバイト先に出合えたからこそ、今の自分があるんやと思います。頑張っていれば、それを見ててくれる人って絶対いるんですよ」
代表曲「応援歌」の一節「オイ!!オマエ!!がんばれや!!俺がそばで見ててやるから!!」を地で行くようなエピソードだ。

20年は通過点。
「やってくれるな!」と思わせ続けたい

アルキタ世代の読者へのメッセージを求めると「バイトは人生経験」と上中さん。「例えば、バイト先でスタッフの輪に飛び込むにはどうしたらいいか?とか、そういう場面て、社会に出てからもあると思うんです。俺らだったら、いろんなバンドのネットワークに飛び込んで行かなあかん時もあるし。お金を稼ぐだけじゃなく、いろんなことを経験させてもらえるのがアルバイトの魅力やと思います」
バンド結成からこれまでの痛快なバイト話を聞かせてくれた上中さん。最後にこれからに向けて思うことをずばり聞いてみた。
「20年前に北海道の江別、文教台で作った歌で、遠く離れた別の街のファンが今も盛り上がってくれる。それはもう感謝しかないですね。ここに来るまでには浮き沈みがあったし、しんどい時もあったけど、やってこられたのはお客さんのおかげ。『俺ら、いけるんちゃうか?』って勘違いさせてもらってね(笑)。ただ、20年も通過点でしかないと思っています。これからもまだまだ『さすが、イナ戦やな!やってくれるな!』っていうところを見せていきたいですね」
5月後半からスタートした20周年記念ツアーは、来年3月、ここ札幌で千秋楽を迎える。走り続ける彼らの勇姿をぜひその目で見届けてほしい。

★上中丈弥さんの思い出バイト★

洋食店
高校の先輩に紹介されて始めた、生まれて初めてのアルバイト。バイト代はコツコツ貯金してバイクを購入!
カラオケ店
老若男女が利用する店舗なので、江別市民の人間関係が見られて楽しかったです。

<プロフィール>
THEイナズマ戦隊

1997年、札幌にて結成された4人組ロックバンド。鍛え上げられたサービス精神豊かな"ロックンロール魂"を武器に小さなライブハウスからビッグ・フェスまで聴衆の「明日へのビタミン剤」となるライブパフォーマンスを披露し続けている。近年では関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、Sexy Zoneなど著名アーティストへの楽曲提供や巧みなトークを生かしたTV番組やCM出演など、各方面で活躍中。
公式サイト 
http://www.inazumasentai.com/

<インフォメーション>

●最新リリース情報
■初回限定盤(CD+DVD 3枚組)
CRCP-40507/08 3,241円(税抜)
■通常盤(CD 2枚組)
CRCP-40509/10 2,778円(税抜)

バイトがあって今がある

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