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バイトがあって今がある Doulさん

2021年12月20日 公開

偏見に対する怒りや疑問は、表現の原動力。

Doulさん
ジャンルレスな楽曲と表現で、今や世界の音楽シーンから注目を集めるシンガーソングライターのDoul(ダウル)さん。17歳という若さでデビューした彼女のアルバイト経験と音楽との接点を探った。

14歳で決めた「音楽で食べていく」

作詞作曲はもとより、スタイリングや映像、アートワークなどすべてを自身でプロデュースするDoulさん。そのハイセンスな感性は音楽の枠組みを軽く飛び越え、ファッションやメイクを含めたトータルな表現でも耳目を集めている。デビュー曲のデジタルシングル「16yrs」は2020年9月に配信を開始。新人としては異例の世界90カ国以上で再生され、9000を超えるプレイリスト入りを果たすなど、非凡な才能を世に知らしめた鮮烈なデビューとなった。
そんな彼女と音楽との接点は、驚くことに胎教にまで遡るという。「母のお腹の中にいたころから、エミネムを聴かされていました」といたずらっぽく笑う。さらに、父がリンキン・パークの楽曲を車中でよく流していたことから、自身の音楽に大きな影響を与えた。
「日本の楽曲はあまり耳にせず、多彩なジャンルの洋楽やK-POPを聴いていました。映画についても鑑賞するのは洋画だけ。英語で歌詞を書いているのは、そんな作品の数々から独学で身に付けていった成果ですね」
Doulさんが初めて楽器を手に取ったのは12歳のころ。ニルヴァーナにあこがれ、クリスマスにアコースティックギターを購入した。
「弦に触れるうちに、弾き語りや楽曲を作る楽しさを知って、14歳のころには音楽で食べていこうと決めたんです」
不安はなかったのか尋ねたところ、「まったくなかったですね」と言いよどむことなく答えるところはさすがのヒトコト。その後は地元の福岡でストリートライブを行ったり、海外アーティストのカバー曲をYouTubeに投稿したり、徐々に音楽活動を加速させていった。

バイトの面接では、「筋力」アピール!?

Doulさんは高校に進学したものの、アーティストを目指す上では必要性を感じず、自主退学をした。以降、音楽活動が軌道に乗り、デビューするまでの短い間ではあるが、いくつかのバイトを経験したと振り返る。
「最初のバイトは16歳のころに働いたハンバーガーチェーン店。自分のYou Tubeやリリックムービーを撮るためのビデオカメラが欲しくて、短期間でガッツリ稼ごうと思いました」
ハンバーガーチェーン店といえば、マニュアルに縛られるイメージ。個性や自分らしさを大切にするDoulさんが選ぶには違和感を覚えるような気もするが…。
「確かに袋詰めの仕方からナゲットの揚げ方、ソフトの巻き方まですべて決められた通りにしないといけないんですが、全然苦痛は感じませんでしたね。提供までの時間制限があるのも面白がれますし、むしろ燃えるタイプ。何より、普段、自分が食べているものをアツアツのまま届けられるのって、単純にうれしかったですね」
その後も、Doulさんは楽器やアンプ、ライブの移動費、そして大好きなファッションを突き詰めるためにもいくつかのバイトを経験した。ところが、髪の毛が金髪だったり、音楽活動で急に休まなければならないことがあったりするため、思うように稼げないこともあったと苦笑する。
「ホテルの宴会場でウエイトのバイトをした時は、シフトに入るたびに髪の毛を黒いスプレーで染めていましたね。仕事では重いものを片手で持たないといけないんですが、私は長く格闘技をやってきたので全然平気。バイトの面接の時は、『体力と筋肉には自信があります』ってアピールするのが常套句でしたね」

「ワチャワチャ」なバイト先が好き

Doulさんが最も長く働いたのが居酒屋。店長が音楽活動を応援してくれ、シフトの融通も利かせてくれたという。
「常連さんへの対応とか、多世代への接し方とか、コミュニケーション力やローカルの大切さを学んだバイト先。例えば、初対面の人にどう声掛けすると笑顔になってくれるかなどのアドリブ精神が身に付きました。あと、まかないや鉄板系のメニューを作ることもあったので料理の腕も上がったかな。そうそう、ラーメン屋で働いた時はチャーハンをパラパラに仕上げるコツもつかみました。周りからはアパレルやレコード屋といったバイトを経験していそうに思われるんですけど、実は、忙しく動き回るような『ワチャワチャ』してる職場が好きなんです」
Doulさんはどのバイト経験も楽しそうな表情を浮かべて話してくれた。苦しいことはなかったのだろうか。
「学校に行ってなくて、髪を金髪に染めて、タトゥーも入れているというのは年齢が上の世代には偏見を持たれがち。バイト先にも意地悪するお局さんや『あんたに注文を取られたくない』というお客さんもいました。でも、私の場合はそんな理不尽に対する怒りや疑問が、メロディー、リリック…表現に変えるための原動力になっていたと思います」
このインタビューを行ったのは、Doulさんが初めて北海道の大地を訪れ、札幌でのライブ出演を終えた翌日。オーディエンスの反応を伺ったところ、「まだコロナ禍の影響もあって、声を出しにくいのが現実。でも、お客さんを見ていると、『この人、絶対、暴れたいだろ!声を出したいだろ!』って表情でした。なので、どんどん熱くなって最終的には着ていたジャケットを全部脱いじゃった(笑)。来年の3月にはフルアルバムをリリースして、初めて全国ツアーもやる予定。その時には殻を破って、暴れられる世界になっていると信じてます」

Doulさんの思い出バイト

ハンバーガーチェーン
指導をメモったりするのが苦手なタイプですが、大体の業務は2日くらいで覚えました。
居酒屋
山芋を使った鉄板焼きなど、私のまかないからメニューに昇格した料理もあります。
ホテルのウエイト
宴会場で料理などを運ぶ仕事。スーツもパンプスも初めてで、「歩きにくっ」って思っていました(笑)。

プロフィール

Doul
数々のヒットアーティストを輩出したSpotify[RADAR:Early Noise 2021]に大抜擢された完全自己プロデュースアーティスト。Nike Japanとアンバサダー契約を結ぶなど、音楽はもちろんファッションでも注目を浴びている。2020年9月のデビュー曲「16yrs」がいきなり世界90カ国以上で再生され、米国の超ビッグプレイリストを始め、9,000以上にリスト入り。その声と楽曲、ハイセンスな感性が世界中の人々を魅了している。
オフィシャルSNSまとめ:https://linktr.ee/Doul

インフォメーション

●最新リリース情報
「Bada Bing Bada Boom feat. Zag SO-SO REMIX」


●ライブ情報
Doul First Tour 2022
[A LONE WOLF -IF YOU CAN DREAM IT THEN YOU CAN BE IT.-]

3/20(日)・21(月祝)
【福岡】 Kieth Flack
3/25(金)
【東京】代官山UNIT
3/27(日)
【大阪】梅田シャングリラ
4/2(土)
【名古屋】ell FITS ALL

バイトがあって今がある

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