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バイトがあって今がある 怒髪天 ボーカル 増子 直純さん

2014年9月8日 公開

アルバイトしてみろよ、
学校って世界の小ささがガツンと見えてくるから。

怒髪天 ボーカル 増子 直純さん
ファンはもちろん、多くのミュージシャンからも慕われる「増子兄ィ」こと増子直純さん。時に立ち止まりながらも着実に歩み続け、日本の音楽シーンに確実な足跡を刻んできた。バンド結成30年を迎え、ますます元気な兄ィのアルバイト体験をインタビュー!

妥協のない音楽活動を
「当たり前」のように支えたアルバイト

全員が北海道出身の4人組、今年、結成30周年を迎え、初の日本武道館公演を大成功させた怒髪天。芸能界にも多くのファンを持ち、数多くのミュージシャンたちが「怒髪天の兄さんたちには本当にかわいがってもらった」と口をそろえるこの伝説のバンドを率いるのが、増子兄ィこと増子直純さんだ。30年という年月を振り返り「オレら、そもそもの動機が『バンド』そのものだったから。有名になりたいとか、カネが欲しいとか、モテたいとかね、別のところに目的があってバンドがその手段だったなら、手段が変わっちまうこともあったかもしれないけれど。バンドが目的そのものだから、結成時点で目的達成なんだよね。食うためにバンドやってるわけじゃない。だから妥協もしないし、妥協の必要もない。アルバイトは『するのが当たり前』みたいなもんでさ。メンバー全員、40過ぎまでやってたよ。バンドだけでやっていける今は、夢みたいな生活だよね」と、のっけからパワー全開だ。
そんな増子さん、最初のアルバイトは高校時代の家電メーカーの倉庫での品出しだったとか。
「うん、テレビ落として壊しちゃって速攻逃げたけどね。これはヤッベーと思って、二階の窓から飛び降りてさ、足引きずりながら逃げたの」と、本当とも冗談ともつかない口調でいたずらっぽく笑う。「それからね、テレホンアポインターもやったね。意外? だよねぇ(笑)。募集要項に『女性希望』って書いてあったから『男じゃダメなの?』って電話かけたのよ。そしたら『そんなに言うならいいよ』って。で、行ってみたらおばちゃんばっかりで居づらいのなんのって。うん、これも即、逃げた(笑)」

アルバイト先で得た
今も困った時には助け合う大事な仲間

その他、ティッシュ配り、チラシのポスティング、配送トラックの助手など数々の思い出バイトがあると言う増子さんだが、特に印象に残っているのが美装屋での仕事だそう。「新築の家の引き渡し前に、家中をきれいに掃除する仕事なんだけど、ミュージシャン仲間がやたら多かったね。みんなさ、時間短くて、好きな時に休めて、給料も良い仕事を求めるじゃない。だから何だかんだ言って同じとこに集まったりするんだよね。オレ、高い位置の窓を拭くのが怖くて嫌で…。同じ現場にバンドやってる若いのがいると『あの窓、お前やれ!』なんて言えちゃう(笑)。音楽関係以外にもいろんなヤツがいたなぁ。カメラマンに詩人に…。その詩人、つくるだけで発表しないのよ。変わってるでしょう」と、軽妙でユーモアたっぷりの増子さんの話にどんどん引き込まれてしまう。ちなみにその時の「詩人」は岩手県の出身。東日本大震災発生直後に心配した増子さんが電話をすると、その人自身も被災しながらすでに炊き出しの活動を始めていたそうで、増子さんに「自分が被災地に対して出来ること」を考えるきっかけを与えてくれたという。
「今でも東北のライブには必ず駆けつけてくれるよ。オレらよりももクロの方が好きらしいけどさ(笑)」。また、その時に知り合ったカメラマンには今でも写真を撮ってもらうことがあるそうだ。

自分の居場所探しに欲しいものを買う喜び。
バイト先って宝物だらけ

ところで増子さんといえば、自衛隊隊員、穴あき包丁の実演販売、専門学校の講師など、アルバイト以外のユニークな職歴も豊富なことで知られているが…。
「うん、そうだね。どれも良い体験なんだけれど、正社員だと『合わないな』て思っても辞めにくいでしょう。もちろん、アルバイトが無責任に辞めて良いっていう意味じゃないよ。でも、気軽に飛び込んで自分の可能性を試せる場であるのは確かだと思うんだよ。若いヤツにはさ、いろんなことすれって言いたいね。すべての人には『むいている仕事』があるのに、やってみないと分からないじゃない。人にとってつらい仕事でも、自分にとっては苦痛じゃなかったり、その逆もあるんだから。オレ、さっき『逃げた、逃げた』ってそんな話ばっかりしてたけど、やらなければ良かったって思ったことは一つもないぜ。一緒に苦労した友だちは一生の友になるんだよな」
最後に兄ィから学生の皆さんへと頂いた一言がこちらだ。
「学校だけに閉じこもってるなよ。学校なんて、狭い世界じゃないか。若い間は時間だけはたっぷりあるんだから、アルバイトでもしてみろよ。いきなり世界が広がって、学校がどんなに小さな世界だったかが見えてきて、自分を必要としてくれる場所だって見つかるから。オレもそうだった。自分で稼いだ金で、欲しくて欲しくてたまらなかったものを買うのは最高の気分だよ。きっと大事な宝物になる。そう、バイトって宝物だらけだよな」

★増子 直純さんの思い出バイト TOP3★

配送トラックの助手
倉庫で段ボールを積み込んで、配送にGO。同僚のおじいちゃんが自宅での焼き肉に誘ってくれたのも良い思い出。
美装屋
バブル時代とあって給料も良く、たくさんのミュージシャン仲間と一緒に働いた。当時の仲間は今でもライブを応援してくれる!
テレホンアポインター
滑舌には自信があったが「女性ばかり」の環境にあえなく断念。同時に「座っているよりも肉体労働が得意な自分」も発見!

<プロフィール>
増子 直純 (怒髪天)

1984年に札幌で、上原子友康(ギター)、清水泰次(ベース)、坂詰克彦(ドラム)とともにバンド結成。JAPANESE R&E(リズム&演歌)という独自の世界観を切り開く。故郷・北海道への思いは熱く、9月20日の国営滝野すずらん丘陵公園でのライブは「感謝を込めたオゴリのつもり。小さい子ども連れOKなので、広々とした野外でノビノビ楽しんで」と、無料開催!

バイトがあって今がある

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