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バイトがあって今がある THREE1989 Shoheiさん

2023年10月2日 公開

バイト先の人たちがMVに出演してくれたほど、良い出会いばかりだった。

唯一無二の音楽性を帯びたスタイルに、国内外から注目を集める「THREE1989(スリー)」。美しい歌声と圧倒的な歌唱力を誇るボーカルのShoheiさんに、これまでのアルバイト経験をインタビューした。

小学校時代から常連のコンビニが初バイト!

「明日は、昨年も出演させてもらった支笏湖のイベントでライブなんです。大自然の中で歌うあの体験をもう一度味わえるなんて最高ですね」。翌日のライブを心待ちにしているからだろう、インタビューの冒頭からShoheiさんは屈託のない笑顔で語ってくれた。そんな彼の出身は熊本県。歌うことが好きになった原体験は、小学校の音楽の授業だったと振り返る。
「小学5年生のころ、音楽専門の先生が赴任してきて、授業中に僕の歌を褒めてくれたんですね。更に、音楽発表会に向けてアメイジング・グレイスという賛美歌を歌わないかと誘ってもらい、一週間くらいレッスンしてくれました。当日、練習の成果を披露したところ、みんなが感動してくれたことで、おぼろげに歌で生きていきたいって思ったんです」
その一方、Shoheiさんは中学・高校時代は野球部に入り、白球を追い掛ける日々を送った。歌うことは好きだったが、カラオケや文化祭で披露する程度だったという。
「高校生のころは部活に本腰を入れていたので、本格的なバイトを経験したことはありません。ただ、御輿を担ぐ人の荷物持ちをしたり、いとこの家業である海苔の養殖を手伝ったり、地元のツテからお小遣い稼ぎをさせてもらったことはあります。当時はまだ音楽活動を始めていなかったので、稼いだお金は自分の洋服や彼女へのプレゼントに使っていたかな」
高校卒業後、Shoheiさんは大学に進学。地元が小さな町だったことからバイトの選択肢が少なく、「小学生のころから通っていたコンビニが本格的な初めてのバイト」と笑う。
「地元は同級生が8人くらいしかいないような田舎で、オーナーご夫婦も当然ながら顔見知り。メチャクチャあったかい雰囲気で、スタッフの仲も良かったです。でも、当時は接客に苦手意識があったので、半年くらいで辞めちゃいました」

「原点」となった熊本のダイニングバー

Shoheiさんが次に選んだバイトは塾の講師。当時、高校受験を控えた妹が通っていた塾で、講師を募集していることを教えてもらったという。
「あのころは歌手になりたいけれど、自分にはなれないと思い込んでいました。で、現実的な将来の夢として描いていたのが教師。とはいえ、バイト先では勉強を教えることはもちろん、塾で学ぶ時間を楽しんでほしいと考え、生徒たちにはフランクに接して自分の経験談も交えた型にはまらない授業を行っていました。今振り返れば、自分の人生観を歌い上げて多くの人に笑顔を届ける歌手の仕事とも、どこかリンクする部分があると思います」
Shoheiさんは大学時代に1年留年したのだとか。周囲の友人が次々と就職を決めて卒業する中、自分が本当にやりたいことを自問自答するようになった。胸の内からわき上がってきたのは、やはり「歌手になりたい」という思い。まずは歌手になるための足掛かりとして熊本のクラブで歌うようになり、その後に上京を決めることになる。
「人前で歌うことに慣れるきっかけになったのが熊本のダイニングバーでのバイト。店主がATUSHI(EXILE)さんのモノマネをしながら接客するという独特のスタイルで、最初はお客さんとして顔を出したんです。歌手を目指していると伝えたところ、『俺が判断するから歌って』と一曲すすめられ、バラードを歌ったら『明日から働きに来られるか』と(笑)。毎晩のようにお客さんのリクエストを歌い続け、多くのおひねりももらえました。いわば、このダイニングバーが歌手としての原点です」
Shoheiさんは上京後に音楽系専門学校に通い、そこでメンバーと出会って2014年に「THREE1989(当時は別のグループ名)」を結成した。

バイト代よりも、価値ある出会いを

上京後、Shoheiさんが選んだバイトはとんかつ店。自宅から近く、賄い付きだったことが決め手となった。
「オーナーも料理長も、年上のパートスタッフも良い人ばっかり。白米を好きなだけ持って帰らせてくれたり、とんかつやアジフライを晩ご飯に持たせてくれたり、まだまだお金がなかった僕にはありがたい職場でした」
当時、Shoheiさんの暮らすアパートは声が響くことから、自宅で歌の練習をすることができなかった。とんかつ店の後は、「オーライ!」「いらっしゃいませ!」の掛け声が発声練習も兼ねられるのではないかとガソリンスタンドで働くことを決めた。
「一週間フルに働き続けると音楽活動に割く時間がなくなるため、シフトは週3日を限度にしていました。その代わり、昼間にガソリンスタンドでバイトをした後はコンビニの夜勤も掛け持ちしていたんです。正直なところ、体はかなりキツかったんですが、人前で歌えること自体が喜びだったので、そんな日々さえ楽しんでいたと思います」
バンドがわずかに軌道に乗ってきた時点で、Shoheiさんはバイトをスッパリと辞めた。それは決しておごりや自信過剰ではなく、「音楽以外でも食っていける」という安心材料を自分に与えないために、あえて退路を断つのが理由だった。その決心が楽曲リリースやデビューにつながったのだろう。
「月並みかもしれないけれど、バイトは自分の世界観を広げてくれるもの。いろんな人生観や考え方に触れられるので、豊かな経験が積めると思います。そんな出会いを与えてくれるのが、バイト代以上に価値のあること。だって、とんかつ屋さんとかガソリンスタンドで出会った人たちが僕らのMVに出演してくれたくらいですから、間違いありません(笑)」

Shoheiさんの思い出バイト

コンビニ
大学生のころに始めたバイト。地元で一軒だけのコンビニだったので、スタッフもお客さんも顔見知りばかりでした。
ダイニングバー
店主はEXILEのATSUSHIさんのモノマネが本当に上手。夜な夜な「熊本のATSUSHI」と歌っていました(笑)。
ガソリンスタンド
優しい先輩が多くて楽しかったんですが、冬場の水仕事が本当につらかった…手がもげるかと思いました。

プロフィール

THREE1989
西暦1989年生まれの3人で構成されたグループ。70年代、80年代、90年代のサウンドを取り入れ、ダンスミュージックを織り交ぜた、現代的かつ懐かしさを感じる楽曲が特徴。Shohei(Vo)の圧倒的な歌唱力と美声、Datch(DJ)がスクラッチとサンプラーを多用したプレイスタイル、Shimo(Key)のさまざまな楽器を使いこなす高い演奏能力でライブパフォーマンスを行う。
オフィシャルサイト:
https://www.three1989.tokyo

インフォメーション

●最新リリース情報
New Digital SG
「泡沫ジレンマ」

「音楽活動で出会った仲間・SUKISHAと協業した一曲。どこかトロピカルでエキゾチックなダンスナンバーです。お酒を乾杯して互いの疲れを労うように、疲労感がフワッと解けていくようなパーティーチューンに仕上がりました。明日から頑張ろうと思えるので、ぜひ聞いてみてください!」

バイトがあって今がある

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